【近鉄名古屋→京都】補充券で近鉄特急5列車を乗り比べしてみた!

補充券で近鉄特急乗り比べ

近鉄特急を5列車乗り継いで、名古屋から京都まで移動してみました。

普通はしないような乗り継ぎ方をしたので、特急券は補充券と呼ばれる手書きのものになり、特急列車にも関わらず移動には時間がかかりました。それでも、安価で近鉄の特徴的な異なる5種類の特急車両を乗り比べできたので、とても楽しかったです。

今回は、近鉄特急の乗り継ぎのルールや乗り比べした特急車両の様子を紹介したいと思います。

近鉄特急乗り継ぎルート決定と補充券発行

近鉄特急は乗り継いでも料金は通算

JRなどの一般的な鉄道会社では、特急列車を乗り継ぐと、それぞれに対して特急料金が必要になります。なので、特急列車を多く乗り継ぐと、特急券もそれだけたくさん必要になり、特急料金も高くなりがちです。

JRでは特急列車を乗り継ぐことで特急料金は高くなる
JRでは特急列車を乗り継ぐことで特急料金は高くなる

しかしながら、近鉄では以下の条件を満たせば、特急列車を何度乗り継いでも特急料金は合計距離で通算されることになっています。

  • 乗継ぎ駅での接続時間が30分以内
  • 乗り継ぐ列車の運転系統が異なる

例えば、以下のように近鉄名古屋→津→大阪難波間を乗り継いでも乗り継がなくても料金は同じです。

近鉄特急は乗り継いでも料金は同じ
条件さえ満たせば、何度乗り継いでも特急料金は同じ

近鉄特急乗り継ぎルートと列車の決定

近鉄特急路線図
画像引用:近畿日本鉄道|主な特急列車より

私は名古屋から京都経由で大津の自宅に帰る予定があったので、とりあえず乗車駅は近鉄名古屋で降車駅は京都。そうすると、名古屋→大和八木→京都というルートと名古屋→鶴橋→大和西大寺→京都という大回りルートが考えられます(両方ともに値段は同じです)。私は特急列車に乗って旅をするのは好きで、できるだけたくさんの列車に乗りたいという思いから大回りルートを選択しました。

近鉄特急乗り継ぎルート
大回りルートを選択

次に、乗る列車の種類・時間・乗り換え駅を決めました。その上で、特急券が1枚で発行されるための条件である「接続時間が30分以内」や奈良線の特急が朝夕しか走っていないというのがネックになりました。

そして、いろいろ考えた結果、以下のような近鉄特急乗り継ぎルートになりました。

近鉄特急乗り継ぎルート
異なる特急列車を5回乗り継いで、名古屋から京都に移動!

アーバンライナーと伊勢志摩ライナーにはデラックスカーがあり、80km以内ならプラス210円と安価で利用できるので、伊勢中川まではデラックスカーを利用することにもしました(デラックスカー料金も距離で通算されます)。

近鉄名古屋駅で特急券の発券

乗り換えが複雑な特急券の発券に時間がかかることは予想できたため、日を前もって近鉄名古屋駅に行きました。

始めに、自動券売機での購入を試みましたが、無理でした(そりゃそうだ)。その後、窓口に行き、乗り換えルートと時間・座席希望をを書いた紙を駅員さんに渡すと、それを書き写して窓口の裏の方に行ってしまいました。何やら電話している様子が見えたので、本社のもっと詳しい人にでも相談していたのでしょうか?

そして、待つこと20分ほど。駅員さんから手渡されたのは補充券と呼ばれる手書きの特急券でした。さらに、補充券では乗り換え列車や時間が分かりにくいからと、それらを書いたメモも渡されました。

近鉄特急の近鉄名古屋から京都の補充券
まさか手書きの特急券が出てくるとは!
※加工により座席番号部分を消しています

駅員さんに苦労をかけることにはなってしまいましたが、希望通りの乗り継ぎ経路・値段で、補充券というレアな特急券を発行できたのは満足です。

5列車以上の乗り継ぎや鶴橋で大阪線と奈良線の乗り換えがあると、端末では発券できず、手書きの補充券となるようです。

ちなみに乗車券としては、親戚に貰った近鉄の株主優待乗車券(近鉄全線片道用)を使用します。近鉄名古屋→京都の通常の乗車券は2590円もするので、株主優待乗車券の使用はかなりお得です(金券ショップ等で購入するのもオススメです)。

補充券で近鉄特急5列車を乗り継いでみた

【近鉄名古屋→津】特急アーバンライナー[DXシート]

第一走者は、近鉄特急の代表的存在である「アーバンライナー」。基本的に名阪間の停車駅は津のみで、名古屋から難波まで最速2時間で走ります。

アーバンライナーには、アーバンライナーplusと言われる21000系とアーバンライナーnextと言われる21020系があるのですが、私が乗車したのはplusの方でした。

近鉄名古屋駅ホームに入線したアーバンライナーplus
近鉄名古屋駅ホームに入線したアーバンライナーplus

発車後、車掌さんに「乗車券」のみ確認をされました。どうやら、近鉄では予約状況は手元の端末で分かるので、指定された座席に座っていれば特急券の確認はしないようです。ちなみに、この後の列車では乗車券の確認もなく、車内改札が完全に省略された状態でした。

アーバンライナーは名古屋を離れると本領発揮という感じで、気持ちよく飛ばし続けます。近鉄名古屋線には橋が多いのですが、特に木曽三川を渡るときの車窓は気持ちが良いです。

アーバンライナーが橋を渡る
橋を渡るときの疾走感が好きです

今回はデラックスカーに乗車したのですが、1+2の3列シートで普通車と比べても空いていて、プライベート感が感じられました

アーバンライナーのデラックスシート
それぞれが独立していて、プライベート感があります

座席の横幅はゆったりとしていたのですが、シートピッチやフットレストや枕の位置などには不満がありました。というのも、身長160cmに合わせて作られているような感じで、身長が175cmの私が座ると少し窮屈な姿勢になります。

また、コンセントがついているのは良いのですが、テーブルが小さくてパソコン作業や勉強は難しいのも残念だと感じました。

アーバンライナーの座席
テーブルの形が独特で小さいなので、お弁当を置くのが精一杯

のんびりと車窓を眺めているうちにあっという間に津に到着です。津までノンストップということもあって、45分の乗車がとても早く感じられました。

アーバンライナーからの後面展望
デラックスカー後ろのデッキからは、後面展望を楽しむこともできます

【津→伊勢中川】特急伊勢志摩ライナー[DXシート]

津で15分の乗り換え時間の後、乗車したのは賢島行きの特急伊勢志摩ライナー。伊勢中川まで1駅、わずか10分間の乗車です。

伊勢志摩ライナー23000系
アーバンライナーplusと形状は似ていますが、23000系という別形式の車両です

アーバンライナーがビジネス色の有る車内だったのに対し、こちらは観光色のある車内になっています。

グループ向けのボックス席「サロンカー」

伊勢志摩ライナーでもデラックスカー乗車ですが、車内の様子を観察したり写真を撮ったりしたので、座っていられたのはたった3分ほど…。

それでも、アーバンライナーのデラックスシートより座り心地が良いのは分かりました。京阪プレミアムカーの座り心地に似ている印象で、リクライニングしても体勢が不自然になることはありません。

伊勢志摩ライナーのデラックスシート
座席の機構がシンプルな分、万人受けしそうです

コンセントやフットレストも付いていて、プラス210円で座れるなら非常に満足度の高い座席です。1つ残念だったのが、やはりテーブルが小さいことで、駅弁でさえ置けないようなサイズでした。

伊勢志摩ライナーの後面展望
伊勢志摩ライナーも前面・後面展望が楽しめます

車内にいたビジネスマンが、「デラックスカーは安いのにグリーン車に相当する」と言っていたのですが、個人的にはJRのグリーン車よりは洗練度が足りないかなと感じました。
2020年の新型特急車両にも、デラックスカーが連結されるみたいなのでそれに期待ですね。

【伊勢中川→鶴橋】特急ビスタカー

伊勢中川駅では1分乗り換えでしたが、対面乗り換えで接続が保証されていたので、急ぐ必要はありませんでした。

近鉄ビスタカー
ここからは近鉄らしいオレンジ色の車両です

伊勢中川から鶴橋まで乗車する列車はビスタカーと言われる「ビスタEX・30000系車両」です。4両あるうちの真ん中2両が2階建て車両となっているのが特徴です。

ビスタEXの2階建て車両
ビスタEXの特徴はやはり2階建て車両

4両しかないからなのか、予想に反して車内はとても混雑していて、禁煙車の乗車率は70%を越えていたように見えました。幸いにも、私の隣は空いていたので良かったです。

少なくとも、私が乗車した列車の中では喫煙車のほうが空いてる傾向がありました。タバコの臭いが気にならない方で、混雑を避けたい場合は、喫煙車を選ぶのも手かもしれません。

先程までの名古屋線は平野部を走行していましたが、ここからの大阪線は山々の中を駆け抜けていく感じです。そのような路線状況でも、カーブなどは少なく、速度を落とすこと無く常に高速で走行していました。

近鉄大阪線の車窓
山々の間に町が見られる

さて、ビスタカーは1970年代後半デビューと古めの車両です。しかし、2010年になってから2度目のリニューアルが行われているようで、車内は予想以上にキレイでした。

私は階上席(2階席)に乗車したのですが、2階建てということを感じさせない広々とした作りで、荷物棚もありました。どうやら階下席(1階席)のグループ専用席は低めに作られているようで、その分階上席を広くできるのでしょう。

ビスタカーの階上席
景色も良くて、窮屈さを感じさせない階上席はおすすめです

座席にはコンセントだけでなく、PCも置けるテーブルもあります。しかしながら、アーバンライナーのように私の身には窮屈な印象で、リクライニング時の肘置きの角度がおかしいのも気になりました。

ビスタカーの座席
ここまで近鉄の座席は何か一つ物足りない印象です

列車は大阪市内に入ってからは、信号待ちもあり、鶴橋には3分ほど遅れて到着しました。

【鶴橋→大和西大寺】奈良線特急

アーバンライナーやビスタカーは車両が決まっているのですが、ここから乗車するのは普通の特急列車なので、どの車両が来るかは分かりません。

帰宅ラッシュで混雑する鶴橋駅奈良線ホームにやってきたのは、ACEと言われる22000系でした。1990年代初期に製造された車両ですが、近鉄の汎用特急車両の中では新しい方です。

近鉄22000系電車「ACE」
ビスタカーとは異なる近代的なフォルム

奈良線の特急は通勤ラッシュ時にしか運行されないとあって、乗車しているのは帰宅中と思われるサラリーマンがほとんどでした。近鉄奈良線は、奈良まで乗っても30分という短い路線なのですが、それなりに着席通勤需要があるのには驚きました。

22000系は2015年からリニューアルが行われているようです。私の乗車したのはリニューアル済み車両だったので、とても近代的で落ち着いた車内となっていました。

近鉄22000系リニューアル車の車内
個人的には、この車内インテリアの雰囲気が好きです

座席に座ってみると、これまで乗ってきた近鉄特急よりも明らかに座り心地が良く感じられました。クッション性も良いですし、これまで感じてきた窮屈さもありません。

近鉄22000系リニューアル車の座席
これまでの座席と比べると、かなり洗練されている感じがします

さらに、フットレストに背面テーブル・インアームテーブル・ドリンクホルダー・網ポケット・コンセント・フックと考えられるような装備が全部盛り込まれています。これまで、近鉄特急の座席は何かにかけている感じだったので、ここまで完璧だと逆に心配になります。

近鉄22000系リニューアル車の座席
コンセントやドリンクホルダーの位置も良いです

このような快適な車両だったので、ずっと乗っていたかったのですが、大和西大寺にはわずか20分ほどで到着してしまいした、

大和西大寺駅
大和西大寺は近鉄奈良線と京都線が交差する乗換駅で、多くの種類の列車を見られました

【大和西大寺→京都】近鉄京都線特急

最後の5本目にやってきたのは、サニーカーとも呼ばれる12410(12400)系でした。1980年製造のの古めの車両です。

サニーカーとも呼ばれる12400(12410)系
本日5種類目の近鉄特急

車内は結構な混雑で、乗車率は80%ぐらいありました。観光客が多めでしたが、花見の帰りなのでしょうか? まあ、私の隣は空いていたので良かったです。

一応車内のリニューアルは行われているみたいですが、座席は製造時のままで、先程の22000系と比べるとかなり見劣りします。

12410系の座席
古さを感じる座席です

やはり背もたれが小さく窮屈な感じがしますし、リクライニング角度も小さいです。というか、リクライングのレバーが分かりにくく、少なくとも私の周りではリクライニングさせている人は皆無でした(まさか、リクライニング機能が無いと思っているのでは?)。設備としてもインアーム式の小さいテーブルと網ポケットぐらいです。

個人的には、この座席で他の特急車両と同じ特急料金が必要というのは納得できない感じがしました。是非、座席のリニューアルもして22000系のようなモダンで快適なシートを設置してほしいものです。

近鉄特急には自由に取れるおしぼりがあります
普通は一人一本なのに、一人十本!?

京都駅到着

大和西大寺からは30分ほどで、やっと京都駅に到着。京都駅からはJRに乗り換えて、大津の自宅へと帰りました。

近鉄京都駅
やっと到着した京都

名古屋から京都は、新幹線なら35分、JR在来線でも2時間で移動できる区間ですが、今回は近鉄特急を乗り継いで4時間かけて移動しました。時間は掛かった分疲れたのですが、5種類もの特急を乗り比べすることができたので楽しかったです。

ちなみに、個人的に5列車に順位をつけるとしたら、以下のような感じになります。
①23000系(伊勢志摩ライナー)[DX]
②22000系(ACE)
③21000系(アーバンライナーplus)[DX]
④30000系(ビスタカー)
⑤12410系(サニーカー)

ポクくんのまとめの一言

近鉄の特急券制度を上手に使うことで、安価で近鉄のバリエーション豊かな特急車両を乗り比べできます! 今回は、全ての近鉄特急車両に乗り切れたわけではないので、今度名古屋に行くときには、また近鉄特急乗り比べをやってみたいと思います。