【今後が心配】楽天モバイルは地方でどれくらい使えるのか?滋賀で検証

こんにちは、先日
この記事を読んでくださる皆さんはすでに知っているかと思うのですが、楽天モバイルはデータ使い放題、通話し放題で2980円という破格の携帯サービスです。2021年2月に新しく発表されたRakuten UN-LIMIT VIは、使い放題で2980円というのは変わらず、通信量が1GB以下ならなんと無料、3GB以下と、あまり使わない人にとってもかなりお得なプランとなりました。


さらに通話SMSも使い放題
安すぎて、逆に経営が心配になります! まさに楽天だからこそできたプランだと思います
【重要】
楽天モバイルは先着300万人限定で1年間無料キャンペーンを実施しています。期間内に辞めても解約手数料は0円! キャンペーンは終了間近とされている4月7日終了と発表されたので、とりあえず申し込んでおくことを推奨します。
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1年無料で、その後も激安価格な楽天モバイルですが、唯一にして最大のデメリットが、その通信品質です。楽天モバイルは2020年から新たに参入してきたので、従来の携帯電話会社(ドコモ・au・ソフトバンク)と比べると、かなり通信網が狭く、貧弱です。
特に、僕の住む滋賀県のような地方では、貧弱な通信網は大きな懸念点です。僕も実際に使う前は、この滋賀県で本当に実用的に使えるのかという点について、かなり心配でした。
ということでこの記事では、僕の住む滋賀県で、楽天モバイルが実際にどれくらい使えるのかということを、実際に楽天モバイルに加入した上で1ヶ月強調査してみました。地方にお住まいの方や地方によく訪れる方で、楽天モバイルに入るかどうか迷っているという方の参考になればと思います。
地方における楽天モバイルのエリアについて
はじめに、地方における楽天モバイルの通信エリアの現状について、まとめておきたいと思います。
地方にも広がる楽天エリア
冒頭にも書いたのですが、楽天モバイルは新規参入携帯電話会社ということで、従来の携帯会社と比べて、基地局が少なく、通信エリアや品質には難があります。
そのような状況を解決するにも、楽天モバイルは基地局を全力で増やしています。2020年から楽天モバイルの通信エリアは急速に拡大していて、初めは大都市圏の一部でしか使えなかったのが、地方にもエリアが広がりつつあります。2020年末ごろには、私の住む滋賀県南部も広く回線エリアに追加されるようになりました。


3大都市圏のみならず、各地方都市にもエリアが広がっています


通信対応エリアや対応予定エリアは次のページで随時更新されているので、あなたの住む街でも実際に使えるか確認してみてください!
さらに、楽天モバイルは、2021年1月現在で73.5%の人口カバー率を、2021年夏頃には一気に96%まで引き上げることを目標にしています。今後1年も経たないうちに、ほとんどの地方都市が通信エリアに含まれることになるでしょう!
当初は2026年3月末での人口カバー率96%を計画していたそうですが、なんと5年前倒し! 楽天の本気度が伝わってきます。
通信エリアであっても、繋がるとは限らない!
エリアが広がるからといって、実は安心はできません。非常に重要なのが、通信エリアであっても繋がるとは限らないということです!
実際、早い段階から通信エリアである東京などでは、通信エリアのはずなのに繋がらないという声がよく聞かれます。これは技術的な話にはなるのですが、楽天モバイルの使っている電波は、比較的届きにくく、障害物に弱いという特徴があります。そのため、特に建物内や地下街、ビルの影などでは、エリア内であっても電波が繋がりづらいといった状況が多発しているようです。
今回行った滋賀県内の検証では、エリア内でも本当に繋がるかということを重視して、検証を行いました。
暫定措置としてau回線が使える
もし通信エリアの外に出かけたり、建物内などで繋がらなかったりしたら困るのではないかと思う方がいると思いますが、現時点ではそこまで心配する必要はありません。
楽天モバイルは現時点では、対応エリアが狭いということで、繋がらない場所では暫定的にau回線に繋がるようになっています(auのローミングサービス)。なので、暫定措置が続く限りは、繋がらなくて困ると行ったことは基本的にありません。


山間部でも広く使えます
ただし、au回線内では、1ヶ月のデータ使用量が5GBに制限され、超過後はau回線内の通信速度が1Mbpsに制限されます(楽天回線エリアでは制限されません)。エリア外に出ることが月に数回程度しか無いという人にとっては十分ですが、エリア外でメインで使っていこうと考えている人にとっては厳しいかもしれません。
1Mbpsでも、画質480pのYouTubeやSNS、ウェブサイト等は十分に快適に見れるます! 自宅にWiFiがあり、ヘビーな使い方をしないのであれば、エリア外で楽天モバイルという手もありです。
ここで問題として取り上げておきたいのが、暫定措置が終わった後にどうなるのかということです。楽天とauの取り決めで、楽天回線の人口カバー率が70%を超えた地域では、auのローミングを終了していくとしています。実際、東京や大阪、奈良の一部ではau回線の提供が終了しています。
au回線が使えなくなると、現状の楽天回線では、スマホにとって命である電波に繋がらないという問題が多発することになるでしょう。実際、au回線が終了した東京では、地下街や建物内などの楽天回線の繋がりにくい場所で、今まではau回線が使えていたけど、全く使えなくなったという声がよく聞かれます。
楽天モバイルが、2021年夏頃までに人口カバー率を96%まで引き上げることを目標にしている以上、今後地方でもauローミングは終了していくでしょう。その時、楽天エリアは十分に広範囲をカバーしていて、楽天回線は建物内などでも本当に繋がるのかという点は非常に心配です。
auローミングがいずれ終了することを踏まえ、滋賀県内の検証では、au回線ではなく楽天回線に繋がるか?ということを重視しました。
滋賀で楽天モバイルはどれくらい使えるのか?
前置きが少し長くなってしまいましたが、僕は実際に楽天モバイルに契約したので、滋賀県内のどこで使えて、どこで使えないのかということを検証していきます。
- Xiaomi Redmi 9Sを使用
- LTE回線状況チェッカーというアプリで確認しました
初めは、私の住む大津市周辺ばかりの報告になると思いますが、他の草津市・彦根市などについても随時分かり次第、追記していく予定です。
【2021年2月】滋賀での楽天モバイル電波状況まとめ
はじめに、2021年1月下旬から2月末までに調査した範囲内で、楽天モバイルが繋がった場所、繋がらなかった場所を地図でまとめてお見せしたいと思います。赤い印が楽天モバイルに繋がった場所、オレンジや青の印は楽天回線には繋がらずau回線などに繋がっていた場所です。スマホのGPSがちょくちょく誤作動していたので、あくまでも参考程度にしてみてください。


繋がる場所と繋がらない場所で、ちょうど半分半分の印象
この地図で印のついているところは、調査時点でほぼ全て楽天回線対応エリア内です(北東部などは例外)。楽天回線エリア内でも繋がらないとう評判は使う前から聞いていたのですが、実際エリア内でもおおよそ半数地点で、楽天回線に繋がりませんでした。
エリア内でもこれだけ繋がらないのは残念…
ただし、本当は楽天回線につながっても、楽天の電波が弱いとau回線が優先的に繋がってしまうということがあるので、実際はもう少し多くの地点で楽天回線が使えるはずです。この点について、できれば楽天回線のみに繋がるようにした状態で調査をしたかったのですが、それだと通常のスマホの使用に支障をきたすので、できていません。
さて、これから滋賀県内で楽天回線が繋がるかどうかを調査してみて分かったこと、感じたことについて、エリア内の屋外、屋内、そしてエリア外のそれぞれの項目に分けて詳しく書いていきます。
屋外は全般的に使える
1ヶ月ほど、滋賀県内の様々な地域で使ってみた印象としては、楽天エリア内の屋外であれば、ほぼ全般的に繋がります。そして、通信速度も大手キャリアと大差なく、十分に高速です。滋賀県は、電波を大きく遮るような大きな建物は、都会と比べれば少ないので、それが良いのだと思います。


4K動画を再生できるくらいなので、十分に速いです
ただ、繋がると言っても、ドコモのようにアンテナの表示本数が常に最大をキープするということはありません。強いところもありますが、ぎりぎり繋がっている状況というところも多いです。
エリア内でも屋内は厳しい
前に書いたように、楽天モバイルの使っている電波は、比較的届きにくく、障害物に弱いという特徴があります。そのため、コンビニやスーパーなどの建物内に入ると、電波は弱まり、その程度はアンテナバーの本数が1本分ぐらい減る感覚ぐらいです。
大津や草津市内を中心に、様々な店や飲食店等で楽天モバイルの電波を確認しましたが、おおよそ半分の店で繋がって、半分の店では繋がらないという結果になりました。その店舗の外の電波が強ければ、繋がるし、逆に弱ければ店内では繋がらないという感じです。また、ショッピングモールの場合、建物が大きいためか、外では電波が強くても、店の内部の方に行くと繋がらなくなるというような状況でした。
ブラウジングや通話に限らず、コード決済やアプリのクーポンなど、お店の中でスマホを使う機会は多いです。執筆時点の滋賀県では、楽天回線がつながらなければau回線に自動的に繋がるので問題はありませんが、楽天回線エリア内では順次au回線の提供は終了していくことになっています。それを踏まえると、現在のままの楽天回線の電波状況ではかなり厳しいです。スーパーやショッピングモール、飲食店でスマホが全く使えないというのは、かなり不便です。
au回線の終了した東京などでは、コンビニでコード決済が使えないという評判をよく聞きます。これが現象が滋賀でも起こるとすれば、支払いをほぼコード決済に集約してる僕にとっては、かなり困ります…
基地局を密に増やしていくことが不可欠
今回の調査結果より、楽天モバイルはとにかくマップ上のエリアを広げたいという考えから、1つの基地局でできるだけ多くのエリアをカバーさせようとしているように見えます。そのため、基地局の密度は低くなり、屋内では全く繋がらならない場所や、屋外でも電波が弱い場所が多く見られるのでしょう。
届きにくい電波の特性に対して、基地局の本数が足りていない…
今後、au回線の提供が終了することを考えると、エリア拡大だけでなく、基地局の密度を増やしていくことが必須です。例え、通信費が安くても、お店や建物の中で繋がらないというのは非常に困ります。今後、楽天モバイルがエリア拡大だけでなく、エリア内の基地局をどれだけ増やしていけるかということに注目していきたいです。
東海道線の石山駅周辺はエリア内ですが、1回目の調査では電波は微弱で、コンビニに入るくらいで繋がらなくなってしまいました。しかし、1週間後の2回目の調査では明らかに電波が強くなっており、コンビニ内でも余裕で繋がりました。エリア内での基地局追加はすでに進んでいるようです。
【☓】エリア外
最後に楽天回線エリア外についてです。


田んぼや琵琶湖周辺など、見通しのいい場所では実はエリア外でも繋がったりするんではないかと少し期待して、試してみました。結果は当然といえば当然ですが、繋がることは全くありませんでした。
【追記】 かなりの例外になると思うのですが、箱館山スキー場の山頂付近は、エリア外ですが、なんと楽天回線に繋がりました! 最寄りのエリアまで、最低30kmはあるので、不思議だったのですが、見晴らしの良い山頂ということで、繋がったのかもしれません
となると、エリア外では完全に楽天回線には繋がりませんが、何度も書いているように、現状では暫定的にau回線が使えます。auは昔から基地局を整備している上に、繋がりやすい周波数の電波を使っているので、平野部ではどこでも使えるのはもちろん、山奥の小さな集落や交通量の少ない山道でも普通に繋がります。そのため、現状では山間部等で楽天モバイルを使用していても、大きく困ることはありません(高速通信が5GBに制限されることぐらい)。
楽天モバイルを使っていると、当たり前にどこでも繋がるドコモやau、ソフトバンクが、偉大なんだと気づかされます。
地方での楽天モバイルは今後が不安
今回の検証を踏まえて、地方における楽天モバイルについての考察を書きたいと思います。
地方での楽天モバイルは今後が不安です。というのも、先に書いたように、いずれはauローミングは終了します。それがいつになるかはまだ分かりませんが、「楽天回線の人口カバー率が70%を超えた地域では、auのローミングを終了していく」ということからも、2021年中に全国でauローミングが終了することも十分に予想されます。
今回の調査結果からも分かったように、調査時点で滋賀県内での楽天モバイルは、au回線に頼り切りの状態です。もしau回線に繋がらないとなれば、半分近くの場面でスマホが通信できない状態となり、安いからと言って到底許容できません。


このままの状態でauローミングが終了すると、これが現実になってしまいます
auローミングの終了対策として、人口希薄地帯でも、基地局の整備は進むでしょう。しかし、1年や2年で山道や山奥の集落でも繋がるという状態まで、基地局を増やすのは、相当厳しいと思います。
また、楽天モバイルは繋がりやすい電波(プラチナバンド)の再配分や、人工衛星から電波を飛ばす計画(スペースモバイル計画)を打ち出しています。しかし、それらは実現できたとしても、少なくとも5年はかかると思われるような大計画です。
よって、現在時点では、地方、その中でも特に農村部・山間部で楽天モバイルだけに頼るのは危険だと思われます。人口希薄地域でも不安なく楽天モバイルが使え、ドコモやau、ソフトバンク並みの通信網が整備されるには、最低でもあと5年は必要でしょう。
地方での楽天モバイルは条件付きでアリ
最後にまとめとして、条件付きで地方でも楽天モバイルの使用はおすすめできるよというのが僕の意見です。
まず、1年間無料だし、とりあえず1年使ってみようという人には超おすすめです。地方での楽天モバイルの基地局整備は、発展途上ですが、いずれにしろ現時点ではauパートナー回線が使えます。au回線の提供が続く限りは、整備の進んでいない地方でも繋がらないことはほぼ無いし、何より1年間無料かつ入会手数料や解約手数料も0円です! とりあえずau回線の提供が終わるまでは無料で使って、au回線の提供が終了次第、他に乗り換えるというのは非常に賢いやり方だと思います!
次に、自宅周辺地域がエリア内ならば、サブ端末あるいはデザリング専用機として使うというのがおすすめです。楽天モバイルは2980円でデータ通信無制限かつ通話も仕放題というのが大きな武器です。自宅の固定回線を解約し、メインとなる端末のプランをデータ使用量の少ない安価なものへと変更した上で、楽天モバイルをデザリングや通話専用として使えば、かなりの節約が可能です! 楽天モバイルエリア外は、メイン端末を使えばいいので、エリアが狭いという楽天モバイルのデメリットも相殺されます。
繋がらない地域が多くても、やはり2980円でデータ通信無制限かつ通話仕放題は魅力的。サブ端末として使うことで、楽天モバイルのデメリットを低減しつつ、メリットを最大限活かせるように!
さらに、他の格安SIMと組み合わせて使うというのもおすすめです。最近のスマホの多くは物理的にSIMカードを2枚入れられたり、あるいははeSIMというものに対応していて、仮想的に2枚目のSIMカードを追加することができます。それを利用すれば、ドコモやau系などの格安SIMと楽天モバイルを同時に組み合わせて使うことができます。そうすると、楽天モバイルの繋がるところでは楽天モバイルを使い、楽天モバイルの繋がらないところでは格安SIMの方に繋げるという使い方が可能です。この方法だと、今後au回線提供終了により、繋がらないところが増えても安心です。
僕もdocomo系の格安SIMと組み合わせて、2枚挿しで使っています。
逆に、楽天モバイル単体だけで長く使っていこうと考えている方には、おすすめできないです。今後au回線の提供が終了してから、楽天モバイルのエリア整備が地方においても十分に進むまでには、どれだけ楽天がエリア整備を急いだとしても、少なくとも数年のブランクがあるように思います。地方に住んでいる人にとって、その期間を楽天モバイルだけでやり過ごすというのは大変難しいし、不便になるでしょう。
長い記事にになりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。
個人的には、1年間無料キャンペーンが終わる4月7日までにとりあえず申し込んでおくのを絶対に勧めたいです。電波状況を見つつ、自分の使い方にあっているなと感じたら継続すればいいし、電波に満足できないなら1年以内に解約すればOK!(1年以内なら費用負担0円です)
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